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ディスク型伝導加熱式液体乾燥機
CDドライヤーの特長と仕様
コンパクトでディスクタイプの乾燥機、それが西村鐵工所の主力製品・ディスク型伝導加熱式液体乾燥機CDドライヤー(Compact Disk ドライヤー)です。ここではそのCDドライヤーについて、特長や導入メリット、仕様などをご紹介します。なお、後半部分では、真空下でも稼働可能なA-VCDドライヤー、電気加熱式のクリーンエネルギーで稼働するE-CDドライヤー、ヒートポンプシステム搭載の省エネモデルの H-VCDドライヤーなどCDドライヤーの進化モデルについても触れています。
CDドライヤーの特長
高性能・高効率 |
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構造 | ディスク3枚のモデル
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標準システムフロー
ディスク面への供給
循環槽の原液は、循環ポンプによりフィードパイプを介して、ディスク表面にふりかけられます。原液が垂直にディスク面に供給されることで、薄い膜状に広がり、熱伝達性が高くなります。
乾燥
ディスクに付着した原液はディスクの回転とともに乾燥が進みます。付着しなかった原液は循環槽に戻り、再度ふりかけられる構造になっていて、原液を無駄にすることなく、乾燥することが可能です。また、ディスクの回転数と、蒸気圧力(加熱温度)の調整が容易にできるので、乾燥物の状態に合わせて処理能力や乾燥度を調節することが可能です。
乾燥物のかき落とし
ディスク面の乾燥物は、スクレーパーでかき落とされます。スクレーパーでかき取ることで、ディスク面(伝熱面)が常にきれいに保てるため、熱伝達性の低下がありません。
コンパクトサイズ
CDドライヤーの設置面積は従来のダブルドラムドライヤーの約40%程度で省スペースです。
CDドライヤー導入によるメリット
他にも様々な点で、CDドライヤーは優れています。
- 粉体製造、廃液の乾燥・濃縮、リサイクル等幅広い用途に対応
- 有機物・無機物を問わず、あらゆる製品スラリーや廃液を粉体、固形化
一台二役で省スペース化や導入コスト削減に貢献 - 廃液・廃水を乾燥させ、含有物を粉体化して回収しリサイクルできる
貴金属やレアメタルの回収にも威力を発揮 - 回収しリサイクルした製品を販売して収益化することも可能に
- 地球環境への貢献と企業コストの削減を同時に実現
仕様
主要仕様
※表は左右にスクロールして確認することができます。
CD-500 | CD-903 | CD-906 | CD-908 | CD-910 | CD-912 | CD-1306 | CD-1308 | CD-1310 | CD-1312 | CD-1316 | ||
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ディスク直径 mm | 540 | 900 | 1,300 | |||||||||
ディスク枚数 | 1 | 1~12 | 6~16 | |||||||||
伝熱面積 (1枚当たり) |
0.4 | 1 | 2 | |||||||||
伝熱面積 m² | 0.4 | 1~12 | 12~32 | |||||||||
寸法 mm | A | 1,390 | 2,070 | 2,690 | 3,070 | 3,490 | 3,940 | 3,680 | 4,130 | 4,580 | 4,980 | 5,780 |
B | 2,180 | 2,440 | 2,940 | 2,940 | 2,940 | 2,940 | 4,700 | 4,700 | 4,700 | 4,700 | 4,700 | |
C | 1,820 | 1,770 | 1,770 | 1,770 | 1,770 | 1,770 | 2,250 | 2,250 | 2,250 | 2,250 | 2,250 |
主な使用例
※表は左右にスクロールして確認することができます。
水分量(%W.B.) | 蒸気圧力 (MPa) |
原液処理量 (kg/m²h) |
乾燥物量 (kg/m²h) |
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原液 | 乾燥物 | |||||
セラミックス | 67 | 0.2 | 0.3 | 100 | 33 | |
フェライト | 60 | 0.1 | 0.3 | 175 | 70 | |
顔料 | 70 | 3.0 | 0.1 | 54 | 17 | |
ビール酵母 | 88 | 5.0 | 0.3 | 80 | 10 | |
焼酎蒸留廃液 | 91 | 11.0 | 0.3 | 60 | 6 | |
廃棄乳飲料 | 89 | 1.2 | 0.15 | 29 | 3 | |
水性塗装排水 | 98 | 10.0 | 0.13 | 63 | 1 | |
レジスト廃液 | 88 | 4.0 | 0.25 | 36 | 5 | |
高濃度塩水 | 80 | 10.0 | 0.25 | 48 | 11 | |
含油廃液 | 88 | 17.0 | 0.3 | 52 | 8 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
メッキ廃液 |
食品系乾燥物 |
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導入例
製品製造(顔料)
工程間が手作業で作業環境の悪い環境だったが、CDドライヤーを導入することで、工程間を自動化することができ、工程が簡略化されたことにより、作業環境が向上した。
廃液処理
毎年、排水量約1,200t、産廃費約3,600万円がかかっていたが、CDドライヤーの導入後、数分の1、排出量が約25t、産廃費が約76万円まで減らすことができた。
有価物回収
有価物の銅を含む排水量が日に約10t出て、産廃費が年間約9,000万円かかっていましたが、CDドライヤーの導入後、銅を取り出す事が可能となり、年間約6,500万円ほどの利益が見込めるようになりました。
ラインナップと各仕様について
CDドライヤーには真空下でも稼働できるA-VCDドライヤー、電気加熱式のクリーンなE-CDドライヤー、ヒートポンプシステム搭載の省エネモデルのH-VCDドライヤーと各種バリエーションが用意されています。
A-VCDドライヤー
真空環境下でも安定した乾燥・濃縮を可能にしたCDドライヤーの進化モデル。減圧雰囲気で沸点を下げ、低温乾燥ができるので60℃から170℃までの乾燥・濃縮が可能です。
E-CDドライヤー
電気加熱式のE-CDドライヤーは蒸気を熱源としないため、工場からのCO2排出を大幅に抑えることが可能。しかも、CDドライヤー同様に高性能で省エネ・省スペースを実現しています。
H-VCDドライヤー
CDドライヤーにヒートポンプシステムを組み込んだ省エネモデル。乾燥工程で出た水蒸気を大気に放出せずヒートポンプで圧縮し、加熱源として再利用することで、エネルギー消費を数分の1まで減らします。
CDドライヤー特設サイト
CDドライヤー、A-VCDドライヤー、E-CDドライヤー、H-VCDドライヤーなど西村鐵工所製乾燥機のより詳細な説明や導入例は、下記ページでご紹介しています。工場管理者の方、研究所のご担当者様はぜひ、こちらをご覧ください。